11/20 ジャイアント白田 ゴジラの巨像を素通り

タイトルと本文は関係なし。

 

11/20

その日は天理駅で取材。
天理というと・・・天理教という巨大な新興宗教があり、
天理駅はそのお膝元の駅なので、教徒がほぼ日常的に法被(天理教のユニフォーム)を着ながらそこらへんを歩いている。
ちなみに、教徒の数も多いので、法被ウォーキング姿や、宗教そのものが街に違和感なく馴染んでいる。


さて集合時間になり、取材メンバーであるライターとディレクターが揃ったので
そろそろ行きましょうか、となっていた矢先、
「お仕事ですか?」と声をかけられた。


声の方に振り向くと黄色いレーヨンの服に黄色い靴をお召しの50代くらいの女性。
遠くから見たら練りからしのチューブそのもの のような人である。


「そうです、仕事です」と答えると、我々の不思議そうな表情に気づき
「あ、ごめんなさいね〜、私、独り身で。こうやって人とおしゃべりするのが好きなの。」
と言われた。こうなると邪険に扱えず、話に付き合うことに。

 
「どんな仕事?」「何を取材するの?」「みなさんおいくつ?」

何回かの質問に答えた後、もう限界だと思い、


「これから仕事じゃなかったら、もう少しおしゃべりできたんですけど、すみません」


これで切り上げよう、という意図で言ったつもりだったが、
「あらこれから仕事だったの、もう終わってたかと思ってたわ〜」と彼女は驚いた。
我々の呆気にとられた表情を置き去りに、「じゃあ本題に入るんだけど」と、
カバンから三つ折りにしたチラシを人数分取り出した。本題まだやったんかい。


チラシには彼女が小指側面を黒くしながら手書きしたであろう
それっぽい教えが羅列してあった。そして右下には「ヒンドゥー教」の烙印が押されている。

 


ん?ヒンドゥー教天理教じゃなくて?

 


彼女は話を続ける。

「今って日本、すごい大変な状況じゃない?でもこの聖典は、この状況をどうやったら科学的に打破できるかが書いてある唯一の宗教書なの。で私が特に参考にしている文章がここに書いてあって・・・」

 


ふと思い返すと
「お仕事ですか?」はこの土地のものでない(天理教徒でない)ことの確認だったのだ。
そして、「私、独り身で。」で話をちゃんと聞かせようとする。
どアウェーで布教するために編み出した立派な生存戦略だ・・・。


とうとう最後まで邪険に扱うことはできないまま僕はヒンドゥー教に入信することにした。
教徒のみんなはやさしくて、僕が定期的に行われている礼拝にいくといつもお菓子をくれたりする。


でも、聖典の勉強をすればするほど、
宗教が危機的な状況を科学的に打破するなんて可能なのかな?と
疑問に思ってしまい・・・
思わず寺院の偉い人に聞いたところ、今度その部分についてセミナーを開いてくれることになりました!

 


このセミナーは教徒じゃなくても参加できるので、
もしよかったら皆さんも一緒に聖典について勉強しませんか?

知らないことに触れるって、意外と楽しいですよ。
宗教って、依存の対象じゃあないんです。
思考の軸を増やしてくれるんです。
自分が悩んだ時に、違う視点からアドバイスをくれるんです。
その結果成功して来た人がたくさんいるからこそ
宗教、つまり教えが何千年も続いているんです。

 

あ、セミナーの日にはインドの郷土料理も振舞われます。
紫色でたまにちょっと動きますが、美味しいですよ!
是非みんなできてくださいね。